CONE DRIPPERS
円錐型ドリッパー

公開 / 更新
HINATAこのとんがったドリッパー、家にある形と違うね。見た目が違うだけ? 私、同じ豆で淹れて比べてみたいな。
売り場で惹かれた形を、家でも使ってみたい。台形との違いを知り、対応する紙を選んで、同じ豆で確かめるところまで進んでみましょう。
CONE OR TRAPEZOID円錐型と台形は、見た目だけの違いではない
休日のショップで、底がきゅっとすぼまったドリッパーが目に留まりました。家で使っているのは、横から見ると下辺の短い台形のタイプ。並べると、同じコーヒーの道具なのに底の形がずいぶん違います。
違いは飾りだけではありません。底が一点へすぼまる円錐型と、底が横に広がる台形では、粉の層の形が変わります。 さらに底の穴、内側の溝、組み合わせる紙によって、お湯の通る道も変わります。

たとえば、ハリオV60は円錐型に大きな一つ穴と、らせん状の溝を組み合わせた製品です。よく見かけるカリタの台形タイプには三つ穴がありますが、台形にはメリタの一つ穴などもあります。「円錐型」と「一つ穴」は同じ分類ではないのです。
| 見るところ | 円錐型の例:V60 | 台形の例:カリタ |
|---|---|---|
| 底と粉の層 | 一点へすぼまり、中央が深い | 横に広がった底に粉がたまる |
| 穴と内側の溝 | 大きな一つ穴・らせん状の溝 | 三つ穴・縦方向の溝 |
| 合わせる紙 | 対応サイズの円錐型 | 対応サイズの台形 |
表は代表的な製品同士の比較です。「円錐型なら必ず速く落ちる」「台形なら必ず濃くなる」とは言い切れません。お湯は紙と粉も通るので、挽き目や粉量、紙の違いでも落ち方は変わります。
LOOK INSIDE売り場では、穴・溝・ペーパーをセットで見る
手に取った透明なV60を、上からのぞいてみます。内側にある筋のような突起は「リブ」。紙と本体の間に隙間をつくる部分です。らせん状のリブと大きな穴は、単なる模様ではなく、湯や空気の通り方に関わります。
一方、KONOの名門フィルターは、同じ円錐型でも型番によりリブの長さや抽出口の大きさが違います。ORIGAMIには深いひだがあり、対応する円錐型・ウェーブ型ペーパーを使い分けられます。ウェーブ型は底が平らな波状の紙で、台形ペーパーとは別物です。
今回は、粉やお湯の様子が横から見え、持ち運びやすい樹脂製のV60を選ぶことにしました。軽さは扱いやすさの一つですが、樹脂も傷みや破損は起こります。素材だけで丈夫さや味を決めず、説明書に沿って使いましょう。
HINATA本体は決まり! 紙も一緒に買って、帰ったらさっそく試したいな。
FILTER MATCH買って帰る前に、紙の形とサイズを確認
本体だけ持ってレジへ行きかけて、ペーパーの棚へ戻ります。家の台形ペーパーをそのまま入れるのではなく、今回は本体と同じサイズのV60用円錐型ペーパーも一緒に用意します。

「1〜2杯用」などの杯数表示は選ぶ手掛かりですが、同じ杯数でも紙に互換性があるとは限りません。メーカーの対応表で形・サイズ番号・対応機種を確かめます。V60なら01・02など、本体とペーパーのサイズ表示を合わせると選びやすくなります。
ORIGAMIのように複数の形の紙に対応する製品も、使える紙のサイズとホルダーを確認します。紙を替えると粉の層や本体との隙間も変わるため、「どの紙でも同じ味」という意味ではありません。
HINATA買ってきたよ! 今日は家の台形と比べてみない?
KANNAいいね、私も気になってたの。同じ豆を出しておくね。
FIRST BREWおうちで一杯。まずは条件を決めて淹れる
帰宅して買ってきた道具を並べると、いつもの台形も隣へ。「私も飲み比べてみたいね」と声がかかり、まずは円錐型で一杯淹れてみることにしました。いきなり注ぎ方を競うより、量を量って自分の出発点を作ります。

ここではV60と対応ペーパーで、粉15g・注ぐお湯250gを一杯分の目安にします。中細挽きを出発点に、湯温は92〜96℃程度。粉がお湯を含むので、できあがりは250gより少なくなります。焙煎や好みに合わせて調整するための一例です。

- 本体と紙をセットして湯通しし、受け容器を温める。湯通しのお湯は捨ててから、はかりをゼロに戻す。
- 粉15gを入れて表面を軽くならす。粉全体が湿る量のお湯を注ぎ、約30秒待つ。蒸らしの湯も合計250gに含める。
- 粉の上で小さな円を描きながら静かに注ぐ。紙だけの縁へ直接かけず、あふれないように足し、はかりが250gになったら注ぎ終える。
- 落ち切ったら本体を外し、受け容器のコーヒーを軽く混ぜてカップへ。抽出時間と味をメモする。

全体で約2分半は一つの目安。時間ぴったりにするために勢いよく注ぐ必要はありません。なかなか落ちないときは、細かすぎる粉や紙のセットを確認します。安定した耐熱の受け容器を使い、湯通しの捨て湯や熱くなった器具にも気をつけてください。
HINATA注ぐ手元ばかり見てた。飲んでみないと、好きかどうかは分からないね。
KANNA私、少し冷めてからも比べたいな。今のうちに二つ並べておこっか。
COMPARE AT HOME台形と比べるなら、変える条件を絞ろう
次は家の台形ドリッパーでも、同じ豆を使って淹れます。粉量・挽き目・注ぐ湯量・湯温をそろえ、注ぐ回数や速さもできるだけ近づけます。紙はそれぞれの本体に対応するものを使い、落ち切るまでの時間と、できあがり量を記録します。
器具を替えれば紙も変わるので、家庭の飲み比べで形だけの効果を厳密に切り分けることはできません。それでも、「この道具と紙で、どんな注ぎ方が好みか」を探す手掛かりにはなります。
見るのは、湯の落ち方だけではありません。熱いうちと少し冷めてから、香り・口当たり・後味を比べます。「円錐型のほうが必ずおいしい」と結論を急がず、違いが小さければ、それも自分のメモに残してみましょう。
新しい道具で好みが見えたら、次は同じ円錐型で注ぎ方を変えてみる番。「ゆっくりなら濃い、速ければ薄い」と一つに決めず、実際の味で確かめます。台形を手放す必要もありません。いつもの一杯と、少し試したい日の一杯を使い分けて楽しめます。
Ways to Enjoy気になる一台から、次の一杯を試してみる
透明な樹脂のV60、磁器のV60、ひだの深いORIGAMI、KONOの名門。粉や湯の様子を見たいか、手触りや色を楽しみたいかも選ぶ手掛かりです。下の4点は買い足すセットではなく、それぞれ別の候補。紙やホルダーなどの付属内容も確認してください。
※広告を含みます
HARIO V60|樹脂・01
HARIO V60|磁器・02
ORIGAMI|磁器・M
KONO MD-21|2人用
同じ円錐型でも、使い方は製品ごと。 V60の01は1〜2杯用、02は1〜4杯用。ORIGAMIのMは2〜4杯用で、対応する紙と別売りホルダーを確かめます。KONOの名門は型番でリブや穴が異なるため、商品説明と対応ペーパー、淹れ方を一緒に確認しましょう。
いつもの台形も、飲み比べの相棒に。 新しい道具が増えても、いつもの一杯の良さがなくなるわけではありません。少し冷めた二つのカップを並べて、今日の好みを一言メモする。そんな小さな発見から、次の一杯につなげてみてください。
写真の道具が全部付くわけではありません。 ORIGAMIの使用写真に写るホルダーやサーバー、ペーパーは別途用意します。色によっては売り切れの場合もあるため、購入時に在庫を確認してください。
FAQよくある質問
Q. 円錐型ドリッパーは初心者には難しいですか?
初心者でも使えます。最初は一つの製品と対応ペーパーに決め、粉量と注ぐ湯量を量って始めましょう。注ぎ方を毎回大きく変えず、味を見て一つずつ調整すると、自分の基準を作れます。
Q. 円錐型は台形より濃いコーヒーになりますか?
形だけでは決まりません。穴・溝・紙に加え、豆、挽き目、粉と湯の量、注ぎ方でも変わります。円錐型が常に濃い、台形が常に薄いとは考えず、条件をそろえて好みを確かめてください。
Q. 台形のペーパーを円錐型へ折り直して使えますか?
この記事のV60では、指定された円錐型ペーパーを使ってください。合わない紙を無理に折ると、形が崩れたり本体との隙間が変わったりします。紙の形だけでなくサイズ番号も確認しましょう。
Q. ORIGAMIは台形ペーパーも使えますか?
円錐型とウェーブ型に対応する製品がありますが、ウェーブ型と台形は別です。製品・サイズごとの対応ペーパーを確認してください。ホルダーが別売りかどうかも購入前に見ておきましょう。
Q. 一つ穴なら円錐型、三つ穴なら台形ですか?
形と穴の数は別の特徴です。台形にも一つ穴と三つ穴があり、平らな底のウェーブ型にも三つ穴があります。形・穴・溝・対応する紙を一緒に見ると、製品の違いが分かりやすくなります。


